比較する客は徹底的に嫌われる

「今日のあの女の子、ダメだったなあ。」、思わずため息が一つ、二つこぼれる。しかし同時期にそのお客を担当したデリヘル嬢が、「本当にあの客は最低最悪だった、ちょっと私アイツ無理だからNGにして!」こんな会話がデリヘルの事務所でやり取りされる。

双方が互いのことを地雷認定することはデリヘル業界では決して珍しくない。今回はあえてお客目線ではなく、女性の立場に立った上で「イライラする客」の特徴を紹介していきたいと思う。

デリヘル嬢がお客を嫌う要因として挙げられるのは、身なりの清潔感の無さや本番の強要、上から目線な態度や過度な疑似AVプレイなど挙げればきりがないのだが、特に女性サイドから不評なのが女性のプライドを削る言葉の暴力だ。

言葉は気分を上げる最高の媚薬にもなり得るし、逆に女の子のハートをごっそり削りとるナイフにもなり得る。

特に気を付けなければならないのが、男性の何気ない「比較」にある。ここで分かりやすく例えを挙げようか。

・「〇〇ちゃんはサービス精神旺盛で本番もさせてくれた。」

・「この前の子は天然乳だったけど、君のはオッパイが硬いけど整形してる?」

・「A店の××ちゃんを見てみなよ、凄い美人で女子力高いから!」

・「元カノはもっとフェラチオ上手かったけど、今度から歯は立てないで。」

・「次回は(同じ店の)△△ちゃんを指名しちゃおっかな~。」

これらはあくまで例文であるが、実際この類の言葉が無意識のうちに出てしまうデリカシーのない男性のなんて多いこと!

当然の如く比較された女性は、もちろんいい気分はしないよな。自分のルックスやスタイル、年齢からテクニックを貶されると、繊細なガラスのハートがパラパラと音を立てて崩れていく。

デリヘルのような身体一本で稼ぐ職場は、特にメンタルとの付き合い方が難しく、お客の何気ない一言が女性に大きなストレスを与えかねない。

悪気がなく女性を傷付けてしまうことももちろんあるかもしれないが、風俗嬢とて中身はか弱い女の子である。同じ立場に立って、同じ目線での会話、コミュニケーションが求められる場であり、比較をしてもネガティブな感情しか生まれないということを肝に銘じておいてほしい。

まず自分が同じ立場にあったら、どう感じるかを考えるべきである。周囲、同僚に友人、家族と比較されることで鼓舞する場合もあるだろうが、圧倒的多数がネガティブな感情に襲われるはずだ。

デリヘル遊びに慣れてくるとついつい調子に乗ってしまったり、悪ノリが過ぎる場合もあるだろう。しかし男と女、裸の付き合いをする場で求められるのは、対等の関係性、そして互いに対する尊重に気遣いである。

比較をすることで生むマウントではなく、「気持ちよかったよ!」、「前回よりなんかやせたんじゃない?」など女性が喜ぶ一言がとっさに出る男、それが本当の意味でモテる男なのである。

また目の前にいるデリヘル嬢を風俗嬢という色眼鏡で見るのではなく、一人の女の子として接するべきである。風俗嬢という意識を一度取っ払ってしまえば、より素直に女性の魅力を再確認できるはずだ。

まずは今回のコラムを通して、女の子を比較することの愚かさを認識し、そしてデリヘル嬢を一人の女性として尊重することから始めてみないか?きっとデリヘル嬢が抱くお客への印象もガラリと変わるはずだ。